世界観設定1

この世界について

 この世界は地球と異なる世界線の、異なる惑星になっています。海には果てがあり、その先には何もないと言われています。
 惑星全体の約4割を占める大陸が1つだけあり、その周辺には小さな島がいくつかあります。
 この世界では国という括りは存在しないため、実質この惑星には1つの無名の国しかないと言っても間違いではないでしょう。
 なおこの大陸は地方が4つに分けられています。西・南・東・中央の4つです。
 その中でも物語のメインとなるのは東にある「桜宮地区さくらのみやちく」です。自警団である「邏守隊らしゅたい 」、魔導屋まどうやである「月猫堂つきねこどう」、千年桜がある宮殿こと通称「桜宮 おうきゅう」が桜宮地区に属しています。
 ほかにも番外編として扱われている「谷津吹地区やつぶきちく」は西に属しています。
 この世界は異世界といえるでしょうが、完全に地球と切り離して語ることはできないでしょう。
 何故ならばこの世界は「星視ほしみ」と呼ばれる存在たちによって、地球の文化などが多く取り入れられているからです。
 そのためもしこの世界を歩けば、様々な民族衣装を纏う者とすれ違い、どこかの国で見たような建築物に出会うことでしょう。
 その中でもこの世界では特に、日本の要素が多く取り入れられています。例えば、基本的に言語は日本語で統一されています。
 その理由の一つに、偶発的に地球から世界線を飛び越えてこの世界にやってきてしまった者、通称「星渡ほしわたり」に、日本人が多いからと言われています。
 しかしその「星渡」自体が希少であるため、それが真実か定かではありません。

特殊な立場

 この世界において、特に特殊な立場は以下になります。

「中央」

 中央は地方の名前であり、「中央」は中央に存在する機関を指しています。
 「中央」は政府に似た役割を持つ、唯一の機関です。
 ですが法を定めたり経済を回す仕組みを考えたりすることはなく、「存在することで秩序を保つ」ためにある機関といっても間違いではないでしょう。
 ただし何もしないというわけではなく、世界の安全を保つための行いはしているようです。
 例えば「中央」からの要請で、各地に自警団が置かれることが多いく、自警団の人員確保も「中央」が行っています。
 神守の一族と唯一かつ対等に連絡を取れる存在であるため、「中央」からの要請で自警団に神守の一族が配属される仕組みとなっています。
 しかし「中央」もまた、神守の一族ほどではないにしろ謎の多い存在となっています。
 中央自体が一般人の立ち入りを禁じているため、不信感をもつ者も少なからずいるようです。しかし言ってしまえば害はないために、特別敵対視する者もいないようです。

神守かみまもりの一族

 この世界は特別なにかの神様を信仰しているということもありません。地球にあるような、宗教らしい宗教は存在しないでしょう。
 多くの種族が存在していますが、天使や悪魔、死神といった存在は確認されていません。神と呼ばれる存在も同様です。
 この世界の住人たちにとっては「別世界(地球)の御伽噺にでてくる存在」、その程度の認識でしかないでしょう。
 そんな世界にある「神守」の名。その意味を多くの住人達は知りません。
 何故なら神守の一族は、一族の住む里からほとんど出てこない、謎多き一族だからです。
 山に囲まれた場所に里があると言われていますが、それが実際にどこにあるのかは知られておらず、また一族以外と関わることを避けていると言われています。
 「中央」からの要請で自警団に派遣されることがありますが、それ以外では里から出てくることもほとんどないといいます。
 自警団に派遣された場合でも、神守の一族に関する話をすることは禁じられているともいわれており、全く情報のない謎の一族といえるでしょう。

自警団

 各地区ごとに存在する警察とは別に置かれる、地域の守護を目的とした集団です。全ての地区に存在するわけではありません。
 主に魔物や危険人物との戦闘を役目としています。その他にも地域の守護として、孤児や住処がない者の保護を行う自警団も存在しています。その一環として星渡の保護を目的として置かれる場合もありますが、星渡自体が稀であるためかなり珍しいケースとなっています。
 物語のメインである桜宮地区には、邏守隊と呼ばれる自警団が存在しています。この邏守隊に所属するメンバーが物語の主役になることが多いです。

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